【内容物】
@シリコンジェルが充填されたバッグ
A生理食塩水が充填されたバッグ
Bハイドロジェルが充填されたバッグ
Aは1990年代前半〜1998年頃まで主流でしたが、将来的に水が抜けて、バックの縁がペコペコ触れるようになること、最悪水がすべて抜けてしまい、バックの取り出しや入替え必要なケースがあることなどから、最近ではあまり使われなくなりました。
Bは2000〜2002年くらいに脚光を浴びて、一時期盛んに使われたのですが、最近では安全性に疑問があることからほとんど使われなくなりました。
@が現在どこのクリニックでもよく使われていると思いますが、昔のような液状シリコンジェルではなく、それよりも遥かに凝集性のある(コヒーシブな)シリコンジェルになっており、例えバッグに亀裂が入っても漏れ出ないとされています。最近ではコヒーシブシリコンという名称が一般的になった感があります。当院で使うのも@であり、アメリカのメンター社製のものを使っています。
【バッグの形状】
@楕円型(ラウンド型と称されます)
A涙型(アナトミカル型とかティアドロップ型と称されます)
当院では挿入箇所がどこであろうと@を使います。
【バック表面の性状】
@ツルツル(スムース型と称されます)
Aザラザラ(テクスチャード型と称されます)
Aの方が被膜拘縮が起きにくいという説がありますが、私見ではどちらも同じと考えます。Aの場合は切開創を大きくする必要があるため、当院では小さな創から挿入できる@を使います。
【まとめ】
結局当院では、ラウンド型でスムース型のコヒーシブシリコンジェルを充填したバッグを使うということです。