我々は、常識や規範で塗り固められた社会の中で生きています。
そして社会には、世の中には男か女のどちらかしかいない、という常識があります。
それは公衆トイレや更衣室等が男用と女用の二つに別けられていることにも表れています。
性同一性障害の方は、この男女二元論の故に社会から不当なバッシングを受け、“病気”扱いされているだけなのです。
性同一性障害は、当事者自身にとって障害でも病気でもありません。
社会にとって障害であり病気なのです。
アメリカ精神医学界が提唱したGender identity disorderという概念が「性同一性障害」と和訳されたことにも原因があります。障害という字句がマイナスイメージを喚起していると言わざるを得ません。
精神分裂病が統合失調症と改称されたように、性同一性障害も実情を反映した名称に変更されるとよいのですが。