マスコミがプチ整形として紹介している、皮膚の中に糸を1〜3本埋め込めこんで皮膚と瞼板を癒着させる方法です。
腫れが少なく、傷も針穴のみ(やがて消える)で、すぐに社会復帰できるという点で優れていますが、癖(癒着)が取れて元に戻ってしまうことがあります。1年以内に戻る場合もあれば、3〜4年たって忘れたころに戻る場合もあります。戻る確率を正確に補足することは出来ません。一部クリニックがうたうような絶対取れない埋没法というものは存在しません。それは糸の本数を増やそうと、糸を掛ける位置や結び方に工夫をしようと同じです。
なぜ戻ってしまうのかというと、糸の締め具合は必ず時間とともに緩むもの(糸が眼窩脂肪を通過している場合や瞼板前脂肪が厚い場合は緩みやすい)だからです。たとえ糸が緩んだとしても、それまでに癒着瘢痕の癖がついていれば二重瞼を維持できるのですが、癖が付ききらなかった人では戻るということです。医師がどんなに工夫しても戻る人は戻ると理解しなければいけません。
ちなみに当院では、片目につき糸2本(つまり4点留め)を瞼板の上縁に掛ける(もちろん瞼板内に埋め込むので、糸が目玉に触れることはありません)ことが多いです。
埋没法の二重が戻ることは医学的に重篤なトラブルではありません。戻った時には再受診して医師に相談しましょう。